2015.02.22 Sunday
雪山で安全に遊ぼう!
こんにちは。MYMYです。
ASCでは今シーズンから、山スキー&山ボードをやる人が増えました。
私もその一人です。
青空に映えた雪を被る山は、夏に見る無雪の山とは全く違った美しさがあり、とても魅せられるもの。
だけど、雪崩や低体温症など、かかるリスクは夏山より多くなります。
そこで、安全な冬山登山&山スキーをするために必要な知識と技術を学ぶために参加した、
労山主催の雪崩講習会(おんたけ休暇村で実施。Takami☆さんも参加)と、
個人的に参加したバックカントリースキーセミナー(白馬栂池高原)で学んだことを皆さんに紹介したいと思います
【コンプレッションテスト】
雪崩の原因となる「弱層」のおおよその強さを現地で測る方法です。
人の荷重は深さ90cmまで影響を及ぼすので、斜面に深さ1mまでトレンチを掘ります。
掘ると、雪は地層のようになっていて、層と層の境目がよく判ります。
掘ったら、スノーソーで30cm×30cm×1mの四角柱を切り出します。
真っ直ぐに切らないと、四角柱が取り出せないです…。
取り出しやすいように、四角柱の両脇に手を入れるスペースを作ります。
スコップを四角柱の上に置いて、手首を支点にして10回、次に肘を支点にして10回、さらに肩を支点にして10回リズミカルにたたき、層と層の境界がずれ動くまで何回叩いたかで、弱層の強度を推定します。
私が試したときは、肘叩き5回目のとき、深さ55cmの部分で弱層がずれ破壊しました。
ルーペで弱層部分の雪を観察すると、板状の雪の結晶になっている「こしもざらめ雪」になっていました。
【雪洞掘り】
どうしてもビバークしなければならない時、雪の斜面に穴を掘って入り込み、風雪を凌ぐ方法です。
大人一人が雪洞でなんとか横になるためには、奥行きが60cm以上、幅は自分のスキーの長さ以上必要です。
地表から雪洞の天井まで、厚さ60cm程度ないと崩れてしまうので、トレンチを作ったら下向きに穴を掘ると良いようです。
大人一人が体操座りで入る時も、奥行き60cm、幅60cm以上必要です。
雪洞の入口は、なるべく狭く作り、ツェルトとストック、スキー板で入口を塞いで風や雪が入らないようにします。
雪を掘るには結構体力を使うので、斜面を掘る人と、掘り出した雪を捨てる人を交互に変わりばんこにするのがいいです!
【コンパニオンレスキュー】
雪崩に巻き込まれて埋まった仲間をビーコンで探し出して掘り出す救助法です。
まずは、ビーコンの発信電波の特性を学ぶ必要があります。
ビーコンの発信電波は、写真にある雪上に描いた線のように、方位磁石のS極からN極に流れる磁力線と同じ形で放出されています。
同心円の中央に発信ビーコンを置き、円弧に受講生を均等に並ばせて、受信ビーコンの指示通りに発信ビーコンまで歩くと、発信ビーコンに向かって渦を巻く形で進んでいることが分かります。(誘導法)
誘導法である程度埋没位置が分かったら、受信ビーコンと雪面の位置を同じ高さに保って、タテ方向とヨコ方向をスキャンして距離の数値が一番小さい部分を特定して、プローブでつついて埋没していることを確認してから、その部分を掘ります!(クロス法)
掘り出しまでの作業には、ビーコンで探索する人、掘り出す人、運び出すための担架を用意する人、周囲の状況を見て的確な指示を出すリーダーなどが必要です。
どの役割も、パーティー誰もができるようにしておく必要があります。
雪崩現場を模擬した斜面で、誘導法から掘り出しまで演習しました。
実際の雪崩のデブリは、とても固くて掘り出しにくいんだそうです。
掘り出すためのスコップは、ロープで肩かけできるようにしておき、ビーコン捜索がしやすいように
プローブはスコップのシャフトに括り付けておきましょう!
これからが山スキー&ボードの本番の時期です。
安全に関する知識と技術をきちんと身に着け、雪山を楽しみましょう
ASCでは今シーズンから、山スキー&山ボードをやる人が増えました。
私もその一人です。
青空に映えた雪を被る山は、夏に見る無雪の山とは全く違った美しさがあり、とても魅せられるもの。
だけど、雪崩や低体温症など、かかるリスクは夏山より多くなります。
そこで、安全な冬山登山&山スキーをするために必要な知識と技術を学ぶために参加した、
労山主催の雪崩講習会(おんたけ休暇村で実施。Takami☆さんも参加)と、
個人的に参加したバックカントリースキーセミナー(白馬栂池高原)で学んだことを皆さんに紹介したいと思います
【コンプレッションテスト】
雪崩の原因となる「弱層」のおおよその強さを現地で測る方法です。
人の荷重は深さ90cmまで影響を及ぼすので、斜面に深さ1mまでトレンチを掘ります。
掘ると、雪は地層のようになっていて、層と層の境目がよく判ります。
掘ったら、スノーソーで30cm×30cm×1mの四角柱を切り出します。
真っ直ぐに切らないと、四角柱が取り出せないです…。
取り出しやすいように、四角柱の両脇に手を入れるスペースを作ります。
スコップを四角柱の上に置いて、手首を支点にして10回、次に肘を支点にして10回、さらに肩を支点にして10回リズミカルにたたき、層と層の境界がずれ動くまで何回叩いたかで、弱層の強度を推定します。
私が試したときは、肘叩き5回目のとき、深さ55cmの部分で弱層がずれ破壊しました。
ルーペで弱層部分の雪を観察すると、板状の雪の結晶になっている「こしもざらめ雪」になっていました。
【雪洞掘り】
どうしてもビバークしなければならない時、雪の斜面に穴を掘って入り込み、風雪を凌ぐ方法です。
大人一人が雪洞でなんとか横になるためには、奥行きが60cm以上、幅は自分のスキーの長さ以上必要です。
地表から雪洞の天井まで、厚さ60cm程度ないと崩れてしまうので、トレンチを作ったら下向きに穴を掘ると良いようです。
大人一人が体操座りで入る時も、奥行き60cm、幅60cm以上必要です。
雪洞の入口は、なるべく狭く作り、ツェルトとストック、スキー板で入口を塞いで風や雪が入らないようにします。
雪を掘るには結構体力を使うので、斜面を掘る人と、掘り出した雪を捨てる人を交互に変わりばんこにするのがいいです!
【コンパニオンレスキュー】
雪崩に巻き込まれて埋まった仲間をビーコンで探し出して掘り出す救助法です。
まずは、ビーコンの発信電波の特性を学ぶ必要があります。
ビーコンの発信電波は、写真にある雪上に描いた線のように、方位磁石のS極からN極に流れる磁力線と同じ形で放出されています。
同心円の中央に発信ビーコンを置き、円弧に受講生を均等に並ばせて、受信ビーコンの指示通りに発信ビーコンまで歩くと、発信ビーコンに向かって渦を巻く形で進んでいることが分かります。(誘導法)
誘導法である程度埋没位置が分かったら、受信ビーコンと雪面の位置を同じ高さに保って、タテ方向とヨコ方向をスキャンして距離の数値が一番小さい部分を特定して、プローブでつついて埋没していることを確認してから、その部分を掘ります!(クロス法)
掘り出しまでの作業には、ビーコンで探索する人、掘り出す人、運び出すための担架を用意する人、周囲の状況を見て的確な指示を出すリーダーなどが必要です。
どの役割も、パーティー誰もができるようにしておく必要があります。
雪崩現場を模擬した斜面で、誘導法から掘り出しまで演習しました。
実際の雪崩のデブリは、とても固くて掘り出しにくいんだそうです。
掘り出すためのスコップは、ロープで肩かけできるようにしておき、ビーコン捜索がしやすいように
プローブはスコップのシャフトに括り付けておきましょう!
これからが山スキー&ボードの本番の時期です。
安全に関する知識と技術をきちんと身に着け、雪山を楽しみましょう